「雪ってお湯をかければ溶けるよね?」
はい。溶けます。
ただし、一部分だけです。
むしろ、周囲の雪は凍ってしまい、アイスバーン状態になって厄介になってしまうんです。
除雪業者に聞いても
「雪かきでお湯や水を使うのは、コスパが悪すぎて意味がない。むしろ凍って逆効果」
という回答でした。
ただ、「条件次第ではお湯を使うこともあり」という意見も貰えたので、融雪道具と合わせて解説していきます。
雪かきでお湯や水を使ってはいけない理由
雪かきでお湯や水を使ってはいけない理由は、
- 一部分しか溶けない
- むしろ気化熱で凍りやすくなる
- スケートリンクを作っているのと同じ
このような理由が挙げられます。
効率が悪いどころか、むしろ氷でアイスバーンを作っているだけという逆効果なんですね。
雪はお湯で一部分しか溶けない
雪に沸騰したお湯をかけると、ブワーッと大量に溶ける様子を想像するかもしれません。
しかし、現実は一部分が少し溶けるだけなんです。
わかりやすい動画があったのでこちらをどうぞ。
熱湯をかけた部分だけが溶けるだけで、非常に効率が悪いことがわかりますよね。
スコップひとかきで処理できる量を、お湯を沸かしてまで溶かす必要はありません。
雪にお湯や水をかけても凍るだけ
お湯のかかった雪は溶けますが、気体になるのは一部で、結局はほとんどがシャーベット状の雪水となって残ります。
そして気化熱によって、逆に凍結しやすくなっている状況です。
なにせ、野外でスケートリンクを作る時って、お湯を撒いて作った方が綺麗なくらいですからね。
お湯で雪を溶かす=アイスバーンを作ってると考えてもいいでしょう。
アイスバーンは、歩行者の転倒や車のスリップに繋がってしまいます。
お湯や水を使うのは、雪かきのNG行為として覚えておいてください。
雪かきでお湯や水を使っていいケース
雪かきでお湯や水を使っていいケースもあります。
- プラス気温の時
- 雪が少ない時
雪水が再凍結しないケースということですね。
プラス気温なら水も凍結しません。
しかし、雪を溶かすには大量のお湯や水が必要なので、結局はコスパ的に悪いです。
局所的に溶かしたい雪や氷がある場合のみ選択肢とするのがいいでしょう。
車の雪下ろしにお湯を使っていい?
局所的にお湯で雪を溶かしたい場所といえば、「車」だと思います。
特に窓ガラスの凍結ですよね。
車の熱湯に関しては、
- 熱湯は窓ガラスが割れる可能性があるのでNG
- 熱湯はゴムの劣化に繋がるのでNG
- ぬるま湯ならOK
と考えてください。
急激な温度変化にはデメリットもあるということで、車に使用するならぬるま湯にしておきましょう。
車の雪下ろしや窓の凍結についてはこちらでも解説しているので、合わせてご参考ください。
雪を溶かすための除雪道具
お湯意外にも雪を溶かすための除雪道具もあります。
- 工事して備え付ける「融雪槽」:数十万円
- 運搬も可能な「融雪機」:数十万円
- マット部分の雪を溶かす「融雪マット」:数万円
- ばら撒いて雪を溶かす融雪剤:数千円
主にこのようなアイテムもあるので、雪を溶かして処理する場合は選択肢としてみてください。
ただ、コスパまで考えると融雪剤くらいしかおすすめできません。
それぞれの雪かき道具の使い方は、こちらでまとめているので合わせてご参考ください。
雪かきにお湯や水はNGまとめ
雪かきでお湯や水を使って雪を処理するのは、簡単に思えますがNGです。
- 一部分しか溶かせない
- むしろアイスバーンの原因となる
このような理由と危険性があるのでおすすめできません。
結局は地道にこまめに雪かきをするのがベストという結果ですね。
効率の良い雪かき方法もあるので、体の負担を減らしてくださいね。